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エスカレーターの安全装置を解説!役割やエレベーターとの違いとは?
本記事ではエスカレーターの安全装置について、その種類や役割を紹介します。導入を検討している方はぜひご覧ください。
エスカレーターには、事故を防ぐための安全装置が多数備えられています。この装置のおかげで私たちは、利用にさまざまな危険がともなうエスカレーターを安全に利用できているのです。
- エスカレーターには役割の異なる安全装置が多数備えられている
- 非常停止ボタン
- 移動手すり入り込み口安全装置
- 電磁ブレーキ
- 駆動チェーン安全装置
- 踏段チェーン安全装置
- 手すりスリップ検出装置
- 踏段異常検出装置
- スカートガード安全装置
- 防火シャッター連動装置
- エスカレーターの安全装置はエレベーターと違う?
- エレベーターのお悩みはマーキュリーエレベータまで
エスカレーターには役割の異なる安全装置が多数備えられている
エスカレーターは階の移動を便利にしてくれる一方、さまざまな危険が潜んでいます。。駅や空港、ショッピングセンターなど、多くの方が利用する場所に設置されているため、事故を防ぐためには相応の備えが必要です。利用時の危険に備えて設けられているのが、安全装置です。
1台のエスカレーターには役割の異なる安全装置が多数設置されています。それぞれ異なるケースにおいて作動し、危険を感知した際にエスカレーターを非常停止させる仕組みになっています。
非常停止ボタン
事故や異常が起きた際にエスカレーターを停止させるためのボタンです。乗り口や降り口付近に設置され、転倒事故や巻き込み事故が起きそうなときに押して使用します。押すとモーターへの電力供給が遮断され、エスカレーター全体が安全に停止します。
移動手すり入り込み口安全装置
エスカレーターにおいて、手すり(移動手すり)が入り込む場所に設置されている安全装置です。手すりの入り込み口に引き込まれた異物を検知し、モーターの電力を遮断してエスカレーターを自動で停止させます。乗客の手や物が隙間に挟まってしまうような事故を防ぐ役割を持ち、特に子どもや荷物の引き込みによる事故の防止において効果を発揮します。
電磁ブレーキ
エスカレーターの電源が切れた際やそのほかの安全装置が働いた際に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。通常運転中は電磁力でブレーキを解除しており、モーターが回転できる状態を保っています。しかし、運転を止める指令が出たり、停電や異常を検知したりしたときには、電磁力が切れることでブレーキが自動的に作動し安全に停止させます。
駆動チェーン安全装置
エスカレーターの踏段(ステップ)を動かしている「駆動チェーン」が切断されたり、伸び切ったりしてしまった場合に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。装置が異常を検知すると、自動的にモーターへの電力供給を遮断し、エスカレーター全体を速やかに停止させます。これにより、乗客の転倒や挟まれ事故を未然に防ぎ、安全を保ちます。
踏段チェーン安全装置
エスカレーターの踏段(ステップ)を支えて動かしている「踏段チェーン」が切断されたり、伸び切ったり、張り過ぎたりしてしまった場合に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。踏段チェーンに異常が起きると、踏段の動きが不安定になり、乗客が転倒する危険性があります。異常を検知すると、ただちにモーターへの電力を遮断してエスカレーターを停止させます。
手すりスリップ検出装置
エスカレーターの手すりのスリップ(踏段の動きに対しての大きな遅れ)を検知した際に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。すべりや故障を早期に検知することで、乗客の転倒を防止します。
踏段異常検出装置
異物によって踏段(ステップ)が浮き上がる動きを検知した際に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。早期に異常を察知し、乗客の転倒をはじめとした事故を防ぎます。
スカートガード安全装置
エスカレーターの側面にある「スカートガード」と踏段(ステップ)との間に異物を検出した際に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。衣服や靴の巻き込みを防止し、事故を未然に防ぎます。
防火シャッター連動装置
防火シャッターが閉じ始めたことを検知した際に、エスカレーターを自動で停止させる安全装置です。エスカレーターが乗客の移動の妨げになるのを防ぎ、安全な避難をサポートします。
エスカレーターの安全装置はエレベーターと違う?
エスカレーターと同じく階の移動を便利にするエレベーターにも、複数の安全装置が備わっています。エレベーターの代表的な安全装置には次のようなものがあります。
・セーフティシュー
エレベーターの扉に人や物が挟まれるのを防ぐための装置
・マルチビームドアセンサー
赤外線によってエレベーターの扉周辺の障害物を検知する装置
・戸開走行保護装置
万が一扉が開いたまま、かごが昇降してしまった際にエレベーターを緊急停止させる装置
・地震時管制運転装置
地震発生時にエレベーターのかごを最寄り階で停止させる装置
・調速機
かごが異常な速度で昇降していた場合、ブレーキや非常止め装置を作動させてエレベーターを停止させる装置。
エスカレーターには巻き込まれや転倒に備える装置が多いのに対し、エレベーターには閉じ込めや挟まりに備える装置が多い傾向にあります。
エスカレーターの転倒および落下リスクについては安全装置では備えられない部分もあるため、乗り降りの観点でより多くの方の安全を考慮するのであれば、エレベーターの導入を検討するのがよいでしょう。
エレベーターのお悩みはマーキュリーエレベータまで
エスカレーターにはさまざまな安全装置が設けられており、利用時のリスクを最小限に抑えています。一方で、階段形式という構造上、安全装置を持ってしても転倒や落下のリスクを完全になくせるわけではありません。従って、定期的に適切なメンテナンスを実施することで安全に利用するための環境を整えなければなりません。
エレベーターやエスカレーターの導入を検討されている場合は、私たちマーキュリーエレベータにご相談ください。エレベーターの特性を踏まえて検討をサポートいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。