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エスカレーターの点検頻度は月1回?回数・内容・業者の選び方を解説
本記事では、エスカレーターの点検頻度に関するルールや推奨される頻度を紹介します。点検を怠った場合のリスク、費用の目安など、管理者が知っておくべき情報も分かりやすく解説します。

エスカレーターが毎日安全に運行するために欠かせないのが、定期的な点検です。
「点検頻度はどのくらいが適切なのか」「点検業者は何を基準に選べばいいのか」といった疑問や悩みをお持ちの管理者やオーナーも多いのではないでしょうか。
- エスカレーターの点検頻度
- 法的には年1回の点検が必須
- 自主点検は月1回が推奨されている
- エスカレーターの点検部位と内容
- エスカレーター点検頻度は高めに!リスクを防止しよう
- 点検不足には罰則も課せられる
- エスカレーター点検頻度は業者に相談!契約の種類と費用
- 契約種類はPOGとフルメンテナンスの2種類
- 業者の選び方のポイント
- エスカレーターの点検頻度に関するご相談はマーキュリーエレベータへ
エスカレーターの点検頻度
エスカレーターの点検は、年1回の法定の定期検査とおおよそ月1回行われる定期点検があります。これらは乗客の安全確保を目的に行っており、それぞれが故障やトラブルの防止の役割を担っています。
建築基準法では年1回の定期検査が必須
建築基準法第12条第3項「定期検査報告」として、年1回の定期検査と報告が義務づけられています。
この検査は内容や合格の判定基準、報告する行政庁が事細かに定められています。また検査員は、一級建築士や昇降機等検査員など、有資格者でなければなりません。そのため、専門業者に依頼するのが一般的となっています。国の定めた安全基準を満たし、利用者のリスクを減らす役割を果たすための法定検査は、エスカレーター運用には欠かせません。
定期点検は月1回が推奨されている
エスカレーターの点検には、上記の法定の定期検査のほかに、安全維持のために、月1回のペースで実施される「定期点検」も必要です。
これは、国土交通省の「昇降機の適切な維持管理に関する指針」で推奨されている点検です。点検は内容が詳細に及ぶため高い知識と技術が要求されます。また、メーカーによってはさらに細かい点検項目や、内部センサーや通信機器によるデータ収集で、異常を検知する遠隔点検を導入しています。事故リスク回避や安全確保の面からも、月1回の定期点検は非常に重要です。
エスカレーターの点検部位と内容
エスカレーターの点検は、構造や部品を熟知した技術者がチェックを行います。少しの不具合でも見逃せば、重大事故につながってしまうからです。ここでは国土交通省が開示している「昇降機の適切な維持管理に関する指針」をもとに、概要を表にまとめます。
点検部位 | 確認事項 |
機械室 | ・電気回路、制御回路などから漏電がない ・駆動チェーンと機械が正しくかみ合っている |
乗降口 | ・部品の取付け状況が適切である ・摩耗や破損は見られない |
中間部 | ・変形、劣化、摩耗が見られない ・余計なすき間や異常な振動がない |
安全装置 | ・安全スイッチが適切に動作する |
安全対策 | ・安全柵や仕切板が規定通りに設置されている |
安全な運行のため、細部にわたる徹底的な点検は不可欠です。
エスカレーター点検頻度は高めに!リスクを防止しよう
エスカレーターの定期点検は、事故リスク回避や安全確保の面から非常に重要です。しかし、正常に稼働するのが当たり前だと思ってしまうと、点検の重要性を忘れてしまいがちです。
法定の定期検査を怠ると罰則を課せられることがある
法定の定期検査を怠ると、法的な処罰と社会的制裁を受けるリスクがあります。※法定の定期検査を怠ると、場合によっては100万円以下の罰金が科せられます。
エスカレーターは輸送人員が多く、万一の事故の際は非常にリスクが高いため、実質的なペナルティ以外に社会の信用失墜も避けられません。重いペナルティを避けるためには、点検スケジュールの管理と確実な遂行が不可欠です。
エスカレーター点検頻度は業者に相談!契約の種類と費用
エスカレーターの点検頻度を守り、乗客の安全を確保するには、どのような観点から業者を選べばいいのでしょうか。ここでは、施設にあったコストのかけ方や、業者の選び方を解説します。
契約種類はPOGとフルメンテの2種類
メンテナンス契約は、2種類あります。
それぞれの特徴や現状と照らし合わせ、最適な決定をすることが大切です。
契約名 | 内容 | メリット・デメリット |
POG契約(Parts・Oil・Grease) | 点検に加え、点検に必要なオイル、グリースなど消耗品の補充、交換(修理は含まれない) | ・月々の費用が抑えられる ・修理は契約内容に含まれないので、修理費用を別途確保しておく必要がある |
FM契約(フルメンテナンス) | リニューアル以外の作業全般(ただし、意匠関係や既存不適格改善をともなう修理は除外) | ・毎月の支払いはPOG契約より高い。 ・修理費用は、特別に予算計上する必要性がない。 |
最適な契約が選べない時は、専門家に相談すると比較や判断がしやすくなります。
業者の選び方のポイント
点検業者を選ぶときは、内容・価格ともに納得できるかを見極めることが重要です。業者の質は乗客の安全に直結するため、慎重に選ばなければなりません。業者を選ぶ主なポイントは以下の通りです。
これらの基準で複数の業者を比較検討し、最適なパートナーを選択しましょう。
● 点検実績や経験は豊富か
● 契約内容が希望と一致しているか
● 価格設定に透明感と納得感があるか
エスカレーターの点検頻度に関するご相談はマーキュリーエレベータへ
エスカレーターの点検は、年1回の法定の定期検査に加え、月1回程度の定期点検を実施することで、事故や故障のリスクを大きく減らし、乗客の安全を確保できます。また、点検を依頼する業者の選び方や契約方法にも注目すると、コストを抑えながら安心の維持管理が可能です。
「自分の施設に最適な点検頻度や契約内容を知りたい」「業者選びに迷っている」などのお悩みがありましたら、ぜひマーキュリーエレベータへお気軽にお問い合わせください。