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エレベーターのワイヤーロープ交換の目安は?費用や日頃の対策も解説

本記事では、ワイヤーロープ交換の時期・タイミング・費用の目安、日頃の対策ポイントについて解説します。

導入前にワイヤー交換について知っておきたいオーナー様、そろそろワイヤー交換のタイミングではないのかと気になっているオーナー様はぜひご覧ください。
エレベーターのワイヤーロープは、定期的な点検および交換が必要です。エレベーターのかごを支える非常に重要な部品なので、状態をチェックし、適切なタイミングで交換してください。

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ワイヤーロープの概要

エレベーターのかごを支えるワイヤーロープは、利用する方の安全を左右する重要な部品です。一般的には安全のため、1基につき3本以上のワイヤーロープで支えられています。ワイヤーロープ自体はエレベーターのみならず、橋の橋梁やクレーンのつり上げロープなど、さまざまな用途に使用されています。
ワイヤーロープは、鋼の細線(素線)を複数より合わせて作られた小縄(ストランド)を、さらに繊維芯のまわりに6〜8本より合わせて作られています。それにより、耐久性や柔軟性、耐摩耗性が高い水準に保たれています。
より方には「普通より」と「ラングより」の2種類があり、ロープのより方向とストランドのより方向が異なるものを「普通より」、同じものを「ラングより」と呼びます。さらに、ストランドをよる方向によって、「Zより(左より)」と「Sより(右より)」のように分類されるケースもあり、組み合わせて「普通Zより」「ラングSより」のようにも呼ばれます。

ワイヤーロープの交換時期は10年が目安


一般的に、ワイヤーロープ交換時期の目安は「10年」と言われています。
一方これは目安にすぎず、「10年経っていないから絶対に交換しなくて大丈夫」というわけではありません。設置環境や利用頻度などによって左右されるため、状況に応じて交換することになります。。
目安を過信せず定期点検の結果を踏まえ、状態を鑑みたうえで判断する事が大切です。

ワイヤーロープ交換を推奨する状況


エレベーターの安全性を大きく左右するワイヤーロープは、適切なタイミングで交換することが重要です。交換を推奨する状況は以下のとおりです。
● 錆が出始めている
● 型崩れが起きたキンク状態になっている
● 素線切れを起こしている

それぞれ詳しく解説します。

錆が出始めている

ワイヤーロープには、錆が発生する場合があります。錆はワイヤーロープの強度や柔軟性を大きく低下させてしまうため、そのまま使用し続けると破断につながりかねません。
定期点検において錆の状態が「要是正」と判断された場合には、早急にワイヤーロープの交換を行いましょう。

型崩れが起きたキンク状態になっている

ワイヤーロープの甚大な形崩れを「キンク」と呼びます。さらに、よりの入る方向で生じたものが「プラスキンク」、よりの戻る方向で生じたものが「マイナスキンク」と呼ばれます。
キンクはワイヤーロープの致命傷とも言われ、一度キンクが生じたワイヤーロープは一見修正できているようでも、該当箇所を中心に損傷が加速していきます。強度は元に戻らないので、キンクが生じた時点でワイヤーロープの交換に踏み切ってください。

素線切れを起こしている

ワイヤーロープを構成する鋼の細線を「素線(そせん)」と呼びます。「素線切れ」とはその細線1本1本が切れることを指し、経年劣化や腐食、摩耗などが原因で起こります。突然の破断を招きかねないため、素線切れ後もワイヤーロープの使用を続けるのは絶対に避けてください。
切れる素線が増えるほど、ほかの素線にかかる負荷が大きくなり破断しやすくなります。素線の寿命が短くなれば、そのままワイヤーロープの寿命も短くなるため注意が必要です。

ワイヤーロープの交換費用は「数十万〜数百万円」程度

ワイヤーロープの交換にかかる費用は「数十万〜数百万」程度と言われています。本数やエレベーターの仕様、ワイヤーロープの種類、メンテナンス会社などによって差があるため、ワイヤーロープ交換の際は内訳をしっかりとご確認ください。

ワイヤーロープ特有のトラブルに備えるには?


ワイヤーロープに関するトラブルは、利用者からの信頼を損なう事態につながりかねません。トラブルに備えるためには、次の3点が大切です。
● 定期点検を欠かさない
● 違和感を放置しない
● トラブルに備える体制を整える

以下で解説します。

定期点検を欠かさない

定期点検をこまめに行えば、早い段階で不具合に気づけます。早期に不具合を発見することで事故を未然に防げる可能性も高まります。
「いつのまにか重大な問題が発生していた」のような事態を避けるためにも、法定点検のほかに1ヶ月1回程度、定期点検を欠かさず行い、定期点検の結果に基づいて、予防保全計画を策定し計画的なワイヤーロープの交換を実施することが理想的です。

違和感を放置しない

エレベーターの利用中や点検中に感じた異音などの違和感を放置してしまうと、あとになって重大な問題を引き起こす可能性があります。少しでも違和感を感じた場合には早めに専門家へ相談すべきです。
問題を早期に発見できれば、事故を防げるのはもちろん、修理にかかる費用も抑えられる可能性が高くなります。問題の早期発見に向けて、利用者が違和感を気軽に報告できる仕組みを整備するのもよいかもしれません。

トラブルに備える体制を整える

ワイヤートラブルに備えるには、問題の発見や対処がスムーズにできる体制を日頃から整えておくのが重要です。メンテナンス体制を整えておけば問題を早期に発見できますし、監視体制を整えておけば何かあった際に迅速な対処が可能です。
エレベーターの管理において手厚いサポートを提供している会社と連携し、利用者の安全を守る仕組みを構築しておいてください。

ワイヤーロープ交換に関するお悩み相談はマーキュリーエレベータへ!


エレベーターのかごを支えるワイヤーロープは、利用者の安全に大きく関わる部品です。こまめに定期点検を行い、錆やキンク、素線切れを早期に発見できる仕組みを整えましょう。また、異常が発覚した場合には迅速な対処が求められます。
私たちマーキュリーエレベータでも、エレベーターのワイヤー交換や点検を承っております。24時間安心の緊急連絡システムやリモートメンテナンスシステムなど、万全のサポート体制を整えておりますので、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

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