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ワイヤーの素線(そせん)切れとは?原因と危険性、対処法を紹介

本記事では、素線切れの原因と危険性、対策を紹介します。エレベーター事故を未然に防いで安全運行をするためにも、素線切れについてこの記事で学んでください。

ワイヤーの素線切れ(そせんぎれ)は重大な事故につながる可能性があり、適切な対策が不可欠です。

エレベーターを支えるワイヤーの素線とは

素線(そせん)とは、エレベーターを支えるワイヤーロープを構成する鋼の細線です。ワイヤーロープは鋼の細線(素線)を複数撚りあわせて作った、小縄(ストランド)をさらに6〜8本を繊維芯に撚り合わせて作られています。
ワイヤーロープは非常に強い耐久性と硬度、柔軟性を持っているのが特徴です。エレベーターのほか、橋の橋梁やクレーンのつり上げロープなどにも使用されています。

ワイヤーの素線切れの原因と危険性

ワイヤーの素線は強い耐久性と硬度、柔軟性を併せ持っています。しかし、条件が重なると部分的に切れてしまうことがあります。ここでは、ワイヤーの素線切れが発生する原因と、素線切れの危険性を解説します。

素線切れとは何か

ワイヤーの素線切れとは、文字通り素線が切れる状態です。素線は1〜2本切れただけでは問題ありません。しかし、切れた素線を放置したままエレベーターを稼働させると、ほかの素線に負荷が集中し、ワイヤーそのものの断裂につながる危険性があります。

エレベーターのワイヤーロープは消耗品であるため、定期的な交換が必要です。ワイヤーの交換には、費用負担と交換工事中のエレベーター利用制限が必要になります。、ワイヤーの交換工事を計画的に行うために定期的なメンテナンスによる適切な確認が必要です。。

素線切れが起こる原因

ワイヤーの素線切れが発生する主な原因は以下の通りです。

・ 経年劣化
・ ワイヤーの腐食
・ 利用頻度による影響
・ テンション(張り具合)調整不足
・ 滑車との摩擦による摩耗 など

一般的なエレベーターはかごとつり合いおもりがつるべ式に綱車にかけられ、 ロープと綱車の間のトラクション(摩擦)を利用して昇降させます。
この綱車を通過するたびにロープは曲がり、通過後は真っ直ぐな状態に戻る事を繰り返します。
この時に内部では素線同士の摩擦が起き摩耗していきます。
また、ロープと綱車のトラクション(摩擦)を利用して昇降させるので常にロープと綱車は接触した状態で稼働しロープ外周の素線は摩耗していきます。

素線切れの危険性

素線が切れると残った部分に負荷が集中し、断裂しやすくなります。結果として小縄(ストランド)の切断につながり、最終的にワイヤーそのものが切断しかねません。エレベーター稼働中にワイヤーが切断されると、非常停止装置が動作し停止しますが、復旧まで長時間かかる事が考えられます。

エレベーターは定期点検が法律で義務づけられているため、ワイヤーの切断まで放置されるケースは少ないでしょう。しかし、劣化が進んだワイヤーの交換には、時間と費用がかかります。交換作業をしている期間は、エレベーターの使用ができないため、利用者に影響が出てしまいます。
素線切れによる長時間のエレベーター停止や劣化が進んだワイヤーの交換作業による長時間のエレベーターの使用停止というリスクを避けるために、計画的にワイヤーを交換することが重要です。

ワイヤーの素線切れを予防する方法


ワイヤーの素線切れを予防する方法は、以下の2つです。

・ 定期的なメンテナンスや点検をする
・ ワイヤーを早めに交換する

エレベーターは建築基準法12条により、年1回の定期点検が義務づけられています。しかし、定期点検を行っても素線切れが発見できなければ意味がありません。
メンテナンスや定期点検を依頼する業者の選び方なども紹介するので、参考にしてください。

定期的なメンテナンスをする

エレベーターは年1回の定期点検が法律により義務づけられています。定期点検をする際に、ワイヤーロープの入念な点検を行ってください。特に、1基準階(1階など)に停止している際、滑車と接しているワイヤーの部分付近は負荷が集中するため入念な点検が必要です。
使用頻度が多かったり築年数の経過したエレベーターについては、定期的な自主点検を実施すべきです。また台風などでエレベーターに浸水被害があった場合や、地震が発生したあとなどもエレベーターの点検が推奨されます。
メンテナンス専門業者を選ぶ際は、Webサイトなどから実績を確認してください。初期の素線切れを見逃さないためにも、実績・経験が豊富な業者を選択するのが重要です。実績が豊富なメンテナンス専門業者のマーキュリーエレベータに、点検をぜひお任せください。

ワイヤーを早めに交換する

素線切れが起こる前に、ワイヤーの摩耗などが生じるケースもあります。この状態を放置しておくと、素線切れが発生する確率はさらに高くなります。摩耗などの劣化が発生したら、早期にワイヤー交換を計画する必要があります。
素線切れが発生する前に定期的にワイヤーを交換し、事故を防ぐことはもちろん、エレベーターをより安全に使えるよう心がけねばなりません。メンテナンス専門業者とも相談し、適切な交換時期でワイヤーを交換してください。

ワイヤーの定期交換ならマーキュリーエレベータにおまかせ!

素線切れは、放置しておくとワイヤーの断裂につながる危険なものです。細い鋼線が切れたくらいでは、発見は極めて困難です。しかし、素線切れが発生する前には、ワイヤ表面の乾きや錆の発生などの兆候が見られることが多いです。信頼できるメンテナンス専門業者に依頼し、早期発見に努めてください。

マーキュリーエレベーターでは、エレベーターの保守・点検はもちろん、リニューアル工事まで一括してご依頼いただけます。素線切れの早期発見から、ワイヤーの交換までぜひ当社にお任せください。

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