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蛍光灯がなくなる!?エレベーターの照明、対策はもうお済みですか?
本記事では、「蛍光灯の2027年問題」とエレベーター照明の関係について分かりやすく解説します。エレベーター照明の見直しを検討している方や、2027年問題に関心のある方はぜひご覧ください。

エレベーターの照明に蛍光灯を使っていませんか?蛍光灯は2027年までに製造・輸出入が廃止される予定です。エレベーターのかご内や表示灯などに蛍光灯を使っている場合は、早めの対策が必要です。
- 蛍光灯の製造・輸出入が2027年に全面停止へ
- 蛍光灯の製造・輸出入中止の背景
- なぜエレベーター照明が要注意?
- 蛍光灯の製造・輸出入停止に向けてできる対策とは?
- エレベーターを含めた建物全体での照明見直し
- LED照明への切り替え
- エレベーターの照明についてはマーキュリーエレベータへご相談ください
蛍光灯の製造・輸出入が2027年に全面停止へ
2023年11月に一般照明用の蛍光ランプ(いわゆる蛍光灯)の製造・輸出入を、2027年までに段階的に廃止する方針が決まりました。(「水銀に関する水俣条約 第5回締約国会議」において)既に使用している蛍光灯の継続使用や、廃止日以前に製造された蛍光灯(在庫)の売買および使用は、今後も問題ないとされています。
(参考:一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入は 2027 年までに廃止されます)
製造が中止される時期は蛍光灯によって異なります。「コンパクト形蛍光ランプ」は2026年末までに、「環形蛍光ランプ」と「直管蛍光ランプ」は2027年末までに廃止されます。つまり、すべての蛍光灯が製造中止されるのは「2027年末」です。
現在、蛍光灯を製造している企業も製造中止に向けて動き始めており、すでに2027年9月末で製造終了を発表しているメーカーもあります。2027年以降も在庫を手に入れることは可能ですが、入手困難かつ価格が高騰することが想定されます。
蛍光灯の製造・輸出入中止の背景
蛍光灯の製造・輸出入中止の背景には、蛍光灯に使用されている水銀の環境・健康への影響があります。
水銀は、摂取すると四大公害病の一つである「水俣病」を引き起こすと言われており、適切に処分しなければ地球環境にも悪影響を与える有害物質です。日本では産業廃棄物に分類されており、都道府県から許可を得ている業者に委託して廃棄する必要があります。こうした背景から、水銀の使用を規制する「水銀に関する水俣条約」が誕生し、今回の蛍光灯製造・輸出入の廃止が決定されました。
なぜエレベーター照明が要注意?
大前提として、蛍光灯の製造・輸出入中止が影響を与えるのはエレベーターの照明だけではありません。この機会に、あらゆる照明についてもメンテナンスを行う必要があります。
一方で、エレベーター照明特有の注意点があります。
まずは見落としのリスクです。古いエレベーターではいまだに蛍光灯が使われているケースも少なくありません。しかし、エレベーター照明はかごの天井内に格納されているため、ビルやマンションなど建物内の照明のなかでもつい見落とされがちです。しっかりと点検するようにしましょう。
続いて費用面です。一般的に照明は消耗品としてメンテナンス内容に含まれますが、契約内容や種類、構造によっては別途費用がかかるケースもあります。
最後に運用面です。蛍光灯の製造や輸出入が中止になれば、交換用の蛍光灯が手に入らないという事態になりかねません。交換ができない状態でエレベーターの蛍光灯を使い続けることは、安全性の観点で非常にリスクが大きいでしょう。蛍光灯の使用を中止する、蛍光灯の在庫は余裕を持って確保しておくなど、蛍光灯の在庫が確保できなくなる前にしっかりと備えておく等の対策が必要です。
蛍光灯の製造・輸出入停止に向けてできる対策とは?
蛍光灯の製造・輸出入中止に向けてできる対策は大きく以下の2つです。
● エレベーターを含めた建物全体での照明見直し
● LED照明への切り替え
必ず「現状の確認」と「今後への対策」の両軸で対策しましょう。
エレベーターを含めた建物全体での照明見直し
蛍光灯の製造・輸出入中止と言われても、照明に蛍光灯が使われているかどうか分からないケースも少なくないでしょう。
蛍光灯の販売・輸出入が中止される前に管理会社・保守業者に依頼し、照明の種類と交換履歴をチェックしましょう。エレベーターはもちろん、建物全体の照明をくまなく見直すことが大切です。
LED照明への切り替え
蛍光灯を使っている照明は、LED照明への切り替えを進めてください。
短期的には蛍光灯の在庫を確保しておく選択肢もありますが、近い将来にはLED照明への切り替えを着実に進める必要があります。LEDに切り替えることで蛍光灯を使い続けるリスクを回避でき、蛍光灯の販売・輸出入中止に備えられるでしょう。
また、それに加えて、「消費電力を抑えられる」など、LED照明への切り替えは多くのメリットももたらします。
2027年中に切り替えを完了できるよう計画的に進めましょう。
エレベーターの照明についてはマーキュリーエレベータへご相談ください
2027年の蛍光灯製造・輸出入中止に向けては、建物全体の照明の見直しが必要です。蛍光灯を使用している照明がある場合は、在庫を確保するのかLEDに切り替えるのか、方針を定めたうえで早めに対策をすることが大切です。
なかでも、見落としがちなエレベーター照明には要注意です。利用者の安全を確保するためにも、迅速な対策が求められます。
エレベーターの照明についてお悩みの方は、マーキュリーエレベータにご相談ください。照明のリニューアルをサポートいたします