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エレベーターの歴史と発展・技術の変遷|日本初のエレベーターも紹介
本記事ではエレベーターが辿ってきた歴史や動力に関する技術の変遷を解説します。また日本初のエレベーターについてもご紹介します。エレベーターの奥深い歴史を知りたい方はぜひご覧ください。

古代に原型が誕生したエレベーターですが、今や私達の生活や建物には欠かせない設備です。
- エレベーターの歴史を振り返る
- はじまりは紀元前の古代ローマ時代
- 蒸気機関の登場により動力に変化
- 油圧式から電気エンジンへ進化
- 日本におけるエレベーターの歴史
- 現代のエレベーターが直面する課題
- 老朽化したエレベーターの安全性能
- 省エネと持続可能性
- 未来を見据えたメンテナンス・リニューアルをマーキュリーエレベータに相談!
エレベーターの歴史を振り返る
エレベーターが紀元前から現在の形になるまでの進化を探ります。
● はじまりは紀元前の古代ローマ時代
● 蒸気機関の登場により動力に変化
● 油圧式から電気エンジンへ
エレベーターの2000年以上にわたる歴史を、ぜひ学んでください。
はじまりは紀元前の古代ローマ時代
エレベーターの歴史は、紀元前の古代ローマ時代にまで遡ります。古代ギリシャの数学者アルキメデスが考案したとされるエレベーターの原型は、ドラム状の物体にロープを巻きつけ、人力でかごを上下させて荷物を運搬するシンプルな仕組みでした。
一方、イタリアのコロッセオの地下で見つかったエレベーターは、現代の舞台で「せり」と呼ばれる装置に似ており、滑車を用いて猛獣を闘技場に送り込むために使われていたと考えられています。
中世には、フランス国王ルイ15世はベルサイユ宮殿に「空飛ぶ椅子」と呼ばれるエレベーターを設置していたことも記録に残っています。
蒸気機関の登場により動力に変化
1835年には蒸気機関を利用したエレベーターが登場し、人力に頼らない新たな移動手段が実現しました。しかし、当時のエレベーターは、急な落下に対する安全対策は十分ではありませんでした。
1852年にエリシャ・オーチスはワイヤーが切れても安全に停止できる落下防止装置を発明し、1854年にニューヨークで開催されたクリスタル・パレス博覧会で展示・実演を行います。
この実演によって、エレベーターは安全な乗り物として広く認知され、人々の移動手段としての利用が本格的に始まりました。
油圧式から電気エンジンへ進化
現代に最も近い電動エレベーターは、1880年にドイツの博覧会で展示されました。しかし、発明当初は速度が遅かったため、広く普及しませんでした。
1890年代に入るとエレベーターの制御方式は大きく変わります。安全性と快適性の飛躍的な向上により、従来の油圧式に比べて電動式が急速に普及していきました。
エレベーターの進化はさらに加速しています。例えば、ボタンに触れずに行き先を指定できるタッチレスパネル、速度を自動調整する可変速エレベーター、リニアモーターの仕組みを利用したエレベーターなど、次世代に向けた研究開発が進められています。
日本におけるエレベーターの歴史
日本で最初のエレベーターは、食事などを運ぶ配膳用の昇降機として、1842年に水戸偕楽園の好文亭に設置されました。1890年には浅草にある凌雲閣に日本初の電動エレベーターが設置されます。しかし、1923年の関東大震災で建物が半壊したため、解体することになりました。
現存する日本最古のエレベーターは、1924年に京都の北京料理店「東華菜館」に設置されたものになります。
その後、高層ビルの増加にともない、エレベーターの技術は飛躍的に進歩します。1978年には、三菱電機が池袋のサンシャイン60に分速600m(時速36km)の高速エレベーターを設置しました。これは当時、ギネスブックに認定されるほどの驚異的な速度です。
現代のエレベーターが直面する課題
速度と機能において目覚ましい進化を遂げてきたエレベーターは、以下のような課題を抱えています。
● 老朽化したエレベーターの安全性
● 省エネと持続可能性
それぞれを詳しく解説します。
老朽化したエレベーターの安全性能
エレベーターは国税庁が定める法定耐用年数が17年、メーカーが独自に定める計画耐用年数が概ね20~25年となっています。つまり、設置から20年以上経過すると、部品の劣化や故障のリスクが高まるということです。
定期的な点検やメンテナンスによって、エレベーターの寿命は延ばせます。しかし、老朽化が進むと、部品の供給が困難になるため、修理費用の大幅な増加が懸念されます。運用面でも、修理や部品交換の手間が増えるため、負担が大きくなるケースも少なくありません。
安全で快適なエレベーターの利用を維持するためには、老朽化したエレベーターへの適切な対応が必要です。
省エネと持続可能性
エレベーター業界は、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献が求められています。なかでも、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と目標11「住み続けられるまちづくりを」に貢献できることから、多くの企業がホームページで具体的な取り組みを発信しています。
例えば、回生電力の利用やLED照明の採用などにより、省エネ化を実現し環境負荷の軽減が可能です。さらに、リサイクル可能な部品の採用により、廃棄物を減らし、循環型社会の実現に貢献できます。
このような取り組みは、環境負荷を低減するだけでなく、資源の有効活用にもつながります。
未来を見据えたメンテナンス・リニューアルをマーキュリーエレベータに相談!
エレベーターの歴史は古く、古代ローマ時代まで遡ります。現代では、高層建築にとって欠かせない設備であり、私たちの生活を支えています。しかし、設置されてから長い年月が経っているエレベーターも少なくありません。安全性を保ち、快適に利用するためには、定期的なメンテナンスが重要です。
マーキュリーエレベータはお客様のエレベーターが安全で快適な状態を保てるよう、国家資格を持つ熟練の技術者による定期点検やメンテナンスでサポートいたします。また、未来を見据えたエレベーターのリニューアルや、より効果的な管理方法についても、お気軽にご相談ください。お客様のニーズに合わせて、最適なサービスを提供いたします。